Nanna Ditzel（ナナ・ディッツェル）

ナナ・ディッツェル（1923年 - 2005年）は、20世紀に最も活躍したデンマークの革新的な家具デザイナーの1人と言われています。
ナナ・ディッツェルは19歳（1942年）で家具見習いとしてコペンハーゲンで仕事を始めました。翌年コペンハーゲン美術工芸学校へ入学し、のちに結婚するヨルゲン・ディッツェル（1921-1961年）と出会います。また、在学中の1944年には「近代デンマークデザインの父」と称されるコーア・クリントが教鞭を執るデンマーク王立芸術アカデミーのクラスにも通っていました。1946年の美術工芸学校卒業後はヨルゲン・ディッツェルと結婚し、共同のデザインスタジオを設立しました。
1956年にナナ・ディッツェルとヨルゲン・ディッツェルは、北欧のデザイナーを対象とした権威あるデザイン賞「ルニング賞」を受賞しました。また、ミラノ・トリエンナーレ国際美術展覧会でも金賞と銀賞を受賞する他、ナナ・ディッツェルは晩年まで国内外で数々の賞を受賞し栄誉を得ています。
ヨルゲン・ディッツェルは1961年に若くして他界しましたが、ナナ・ディッツェルは一人でヨルゲンとの共同製作を続けました。 1968年にナナ・ディッツェルはロンドンへ移住し、再婚相手のカート・ハイドと共に国際的なインテリアデザイン会社「インタースペース」を設立します。カート・ハイドが他界した後、64歳（1987年）でコペンハーゲンへ戻り、デザインスタジオを設立したナナ・ディッツェルは、81歳で他界するまで精力的にデザインキャリアを積み続けました。

Arne Vodder（アルネ・ヴォッダー）

アルネ・ヴォッダー（1926年 - 2009年）は、デンマークの建築家兼デザイナーであり、最も影響力のある北欧家具デザイナーの1人とされています。
ヴォッダーは、ディテール、色、素材に独特のこだわりを持ち、時代を超えたデザインと機能的な家具を生み出しました。彼はその物静かな性格と謙虚さにより、生涯の師であり友人でもあったフィン・ユールのような名声をその時代に得ることは出来ませんでしたが、近年、デンマークのみならず世界の家具シーンで、シンプルさとエレガンスを独自に融合させた彼のデザインは注目を集めています。
アルネ・ヴォッダーは指物師および建築家として修業を積み、ローズウッドやチークなどの高級木材を使った有機的なフォルムのデザインに取り組んでいました。ヴォッダーの作品は1950年代から1960年代にかけてデザインしたサイドボードが有名です。そのデザインは取手のない引出しが機能的で美しく絶妙なバランスとなっていることが特徴です。ヴォッダーはシンプルで機能的な家具は美しくあるべきであると考えており、それは今日でも生産されている彼の家具に反映されています。
ヴォッダーの家具デザインは国際的にも認められおり、ホワイトハウスやバチカンでも設られています。ヴォッダーのデザインは、今も世界中で愛され、私たちスネカガーデンで誇りを持って製作しています。

Mads k. Johansen（マッズ K. ヨハンセン）

マッズ・K・ヨハンセン（1978年 - 2014年）は、木工職人としての経歴を持ち、家具と木工のデザインに深い情熱を注いでいました。家具デザイナーとして製作した彼の作品には、その情熱が明確に表れています。それは、フォルムと実用性が共存し、木材と表現するデザインが調和していることが最優先事項でした。
「私にとって、家具は機能的で調和のとれていることが重要です。細部にまでこだわることで、見て触れた時に感じられる個性が家具に宿ります。家具に調和のとれた表情があることが大切なのです。また、素材とデザインがしっかりと融合し、家具に自然な風合いを持たなければならないと思っています。この融合が木工技術の高い職人によって実現されれば、高品質で長く愛用できる家具が完成します。」と、マッズ・K・ヨハンセンは話しています。
マッズ・K・ヨハンセンは、デンマークデザインスクールとヘルシンキ芸術デザイン大学でデザイナーの学位を取得し、2009年の卒業以来、数々の有名企業のデザインを手がけ、国際的な賞や奨学金を多数受賞しています。